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色彩にあこがれて

“R”チーター ¥29,000+tax

街を歩くほとんどの人々は、マスクをしている。日本に滞在する欧米人までもが、普段自国で着用する習慣がないからこそ、着用しているところを見るととても驚く。マスクのバリエーションの多さにも驚いた。普段の生活ではお目にかかることのない先の尖った医療用の様なマスクをする学生やピンク色のマスクをする会社員や黒いマスクをするおばあさん。色における○○らしさは現在の状況下では関係がないらしい。


もうすぐ桜の咲き出し、それぞれが新たな歩みを始める時期である。初めての入学式の時に楽しみや不安で一杯のランドセルを背負って校門を通るワクワクする感覚は、今の子供たちも同じだろう。現在からするともう古臭いけれど、私が小さい頃はまだ赤と黒のランドセルが主流だった(住んでいる地域にもよるだろう)。女子は赤で、男子は黒。今は廃校になったけれど都内にあった美術学校の創設者は、ある著書の中でジェンダーにおける色と形の表現力の相対性が男女差で生じていることを説明していた。立体音痴な女性と色彩音痴な男性と。勿論今でも性差で色彩の感覚の違いは残っているだろうけれど、昔から比べるとあまり当てはまらないかもしれない。教育や世間体などから縛られる色彩の強要は少なくなっているし、少なからず男女共に選択肢が増えた分、その境界線は曖昧になっていると思う。好きな色を身に纏えばいいし、好きなモチーフを胸元につければ良いのだ。デフォルメされ振り向くチーターは、シンプルな装いや黒い洋服の上ではより輝く。クスりと心踊るモチーフに、女性・男性問わず一緒に共感出来れば嬉しい限りだ。(向田)


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見えない違和感

フレンチブルドッグ coming soon

何か気になるものを検索エンジンで調べたら、全く関係のないウェブサイト上にその検索に関わる広告が現れるが、それを違和感なく思う人はどれくらいいるのだろうか。自然とターゲティングされて別の関連に誘導されることに心地よさを覚える人も少なからずいるだろうけれど。または、食べログの様に誰かの評価だけを信じて、行動している人はどれくらいいるのだろうか。この様にいう私もある程度の指標を信用し、当てにしている面もある。テレビをつければ、コロナウイルス関連の報道ばかりではあるが、どの情報が信憑性があるかは、専門家でない私達からすると判断が難しい。何より、ウイルスも目には見えないが、情報も根も葉もないところから生まれる場合もあるからだ。

「wao」PIN ¥12,500 + tax

しかし、このWEBSHOPブログをご覧いただいている方は、少なからずMôko Kobayashiのアクセサリーがお好きな方や小林モー子ファン、若しくは、暇つぶしに駄文を読んでくれる優しい方々だと思います。
そんなに皆さまに、少しだけ早くアクセサリーの告知をいたします。前回よりWEBSHOPブログに犬のブローチが登場しておりますが、来月の初旬より、完全生産限定で犬のブローチの予約販売(納期約2ヶ月)を開始します。初回に登場するのは、「ミニチュアダックスフント」「フレンチブルドッグ」「シュナウザー」になります。後日、詳細はSNSにて告知いたしますが、3月初旬より、シーズン4回に分けて3犬種づつピックアップし、予約販売を承る予定です。一部犬種については新しいデザインになって登場したり、使用するビーズが変更したりします。各犬種、予約受付数量は限定しているため、本年中の追加販売の予定はございません。予約販売は一斉に行うため、事前のお問い合わせやオリジナルのオーダーは承りかねますが、上記3頭をお求めの方は、引き続きSNS等をご確認頂けますと幸いです。
それでは、皆さま楽しみにお待ちください。(向田)


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頼りない記憶

ミニチュアダックスフント coming soon

前世などの話を除けば、一般的に言われる記憶は経験や体験から成る。
「初めて行った国は?」と問われれば、website上の秘密の質問に答える様にスラリと答えられる。しかし、「今までにもらって一番嬉しかったプレゼントは?」と問われた途端に、私は言葉に詰まった。今までの人生において沢山の贈り物をもらっているはずだが、嬉しいという感情を表す形容詞が余りに曖昧で、選択肢が多いからだろう。そして、その感情は油彩の絵の具を重ねる様に、記憶の深層部の色を呼び起こすことが難しくなる。

しかしながら、その様に何かを問われた時に瞬時に答えられないことは決して悪いことではないと思う。
例えば「本物とはなんですか?」という質問を自分に投げかけてみる。瞬時に「ニセモノで無いものです。」と答えられるかもしれないが、そもそも本物とニセモノの境目は、どこにあるのだろうかと回想してしまう。
欧州ヴィンテージアクセサリーが好きな友人が、あるお店で、自身が付けているブレスレットと同じデザインのモノを見つけた。店員さんが彼女が身に付けているブレスレットを見て「ありがとうございます!」と話しかける。そこにあったブレスレットは国内の現代作家のモノで、欧州ヴィンテージのそれとは異なるのだ。

そのデザインが作家自身から湧いて出てきたものなのか、所謂パクったモノなのかは定かでは無い。もしかすると、その作家のブレスレットも、今までの人生における幼少期やあらゆる体験の記憶の深層部にあったものが形になって、偶然にも全く同じになったのかもしれない。しかし、彼女がしていたヴィンテージのブレスレットを見たことがない人からすると、現代で活躍している作家さんが創造したものだと疑うこともなく思うだろう。真相はどちらでも良い。コピーが溢れる今の時代、選択肢は多い方が良いのだろうし、何よりそれを選択するのも身に着ける人次第だからだ。だからこそ、私は、アナグマを見つけ出すダックスフントの様に、その対象を見極めるための嗅覚を養いたいと思う。(向田)



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肯定的ストレートネック

ブローチ・ピンズキット 白鳥とエトワール : ¥7,800 + tax

立春。暦の上では2月4日より春が来た。
ほんの数日前から都内も冷え込んだため、暗闇で光を求める昆虫のように、日中は太陽の光を探すように歩いてしまう。気づけば2020年になり1ヶ月以上経った事にハッとした。老若男女、一年の月日の流れは平等なはずなのに、年々時間の経過が早くなっている様に感じる。昔、近所の大人が口癖の様に言っていた事を今になって実感するのだ。「やりたいことは早いうちからしなさいね」と。つまり大人になってからの時間の経過速度を体感しているからこそ、何でもいい夢中になれる事を見つけてとにかく一歩を踏み出すことが大事なのだと。

電車に乗っていると大半の人たちはスマホを操作している。読書をしている人を見かけるとなんだか嬉しくなったりもする。別にどちらが良い、悪いでもなく、人それぞれの時間との向き合い方と趣向である。「スマホ首」と言ったりもするけれど、スマホでも読書でもきっと夢中に何かをしているとストレートネックになるのだ。
その証拠に、maison des perles(通称ペルル)のアトリエでもその症状がちらほら見える。刺繍でアクセサリーを製作するのは、どう足掻いても時間の必要な作業なのだ。ということは、ペルル風に言えば、「刺繍首」や「クチュールネック」といったところか。ひとつは響きが少し怖いし、ひとつは少し間抜けだ。

話が少し逸れてしまったが、新年や春というタイミングは何かを新たに始めるのにぴったりな季節でもある。ゴールドコイルを使用したブローチ・ピンズキットは、刺繍に興味はあるけれど一歩が踏み出せてない人や不器用だからと食わず嫌いな人にもぜひ手に取ってもらいたい。痒いところに手が届く様に説明書も丁寧に作成されている。(それでも難しい場合はCONTACTへ)
日本人なら知らない人は居ないであろう「サザエさん」の原作者の長谷川町子さんは、幼少期、絵を描くことが大好きすぎて1日で4、5冊のノートを描き潰していたそうだ。
そこまでいかないまでも、新しい事に挑戦することは、今の自分と少し違う自分に出会えるきっかけでもあると思う。
ぜひこの機会に新しい自分に出会って、刺繍の楽しみや自分でモノを創る楽しみを味わってみて下さい。(向田)

P.S.「没頭」という漢字をあててみると、強ち「○○ネック」という響きの方向性は間違いでは無いかもしれない。


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眼差しの向こう側

Boy & Girl : ¥46,000 + tax

年が明け、少し遅めの(初)詣に明治神宮へと足を運んだ。人混みを避けようと午後の陽が傾きそうな時間帯を選んだが、大鳥居を抜けると沢山の参拝客や外国人観光客。人混みがあまり得意ではない私は足早に参道を歩く。御社殿までの道程、参道沿いの掲示物を澄んだ眼差しで眺める一人の少女になぜか一瞬、眼を奪われた。
途中幾つか鳥居を拔け、寄り道をしてお詣りの列に並んだ。あと一列で自分の番になる頃、斜め前に参道沿いで見た少女が手を合わせていている事に気が付いた。眼を閉じ、手を合わせお祈りしている所作の美しさと祈りの時間の長さに驚き、再び眼を奪われた。
その彼女の胸元には、年齢に似合わない一粒の真珠のネックレスが陽光に照らされ輝いていた。

日本各地で海産と淡水産を合わせると真珠の産地はいくつかあるが、その真珠養殖御三家のうちの一県である愛媛県。黒潮が流れ込み温暖で良好な漁場がある宇和海はアコヤ真珠の養殖には最適な場所なのだ。あまり認知されてはいないが、宇和海ではある時期に杉の葉を海水に浸しておくと数億の稚貝の採取が出来、かつては他県に比べ生産量においても群を抜いていたのだ。
アコヤ真珠養殖に恵まれた環境である愛媛県は宇和島市。一般的に婚約時に贈るものとして想像するのは、ダイヤモンドの指輪である。しかし、宇和島では結納の時に真珠の装身具を贈る風習がある。そうして贈られたものは親から子へと代々受け継がれ何代にも渡って輝きを増すのである。

1926年に描かれたシャネルのリトル・ブラック・ドレスの画は、シンプルな直線美の漆黒なドレスの胸元に一連の真珠が組み合わされている。真珠を愛したデザイナーとしてシャネルは有名ではあるが、当時から映画界や多くの著名人に真珠は愛されてきた。ダイヤモンドのような豪華で派手な輝きはないが、凛と芯のある柔らかな輝きが真珠にはあるのだ。そんな宇和島産のアコヤ真珠を用いて製作された「Boy & Girl」。Môko Kobayashiのブローチ大のBoyとGirlとアコヤ真珠。現在生産自体が休止しているため現在アトリエにある数量のみの販売になる。
自身へのご褒美はもちろんであるが、男性から女性へ、母から娘へなど、誰かの手から手へと贈られることを想像した時、私は神社で見た少女を思い出すかもしれない。(向田)


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どうぶつのくに

ドードー ¥27,000 + tax

2019年晩夏の都内催事にて、動物写真家・田井基文氏とのコラボレーションとしてスタートした《Motofumi Tai × Môko Kobayashi collaboration》動物シリーズ。
田井氏が今までにあらゆる場所で撮影してきた動物たちをメインに、デザイナー小林モー子がそれらをアクセサリーとして具現化したコラボアクセサリーたち。日本や世界の動物園から世界中の極地、一般では足を踏み入れることも拒まれる限られた区域で撮影をしている彼から伺う話の数々はどれも興味深く心が弾む。それは彼自身の体験からくるもので、まるで追体験しているように情景が鮮明に浮かんでくるからだ。話の鮮度と熟成のバランスは世界中を肌感覚で巡遊している故である。

Motofumi Tai × Môko Kobayashi collaboration》中でドードー(Dodo)は、現時点で唯一の絶滅鳥類である。
「ドードーが初めて記述・描写されたのは1601年、1598年にモーリシャスを訪れたオランダ人探検家によるものである。それから100年も経たない間にドードーは絶滅した。….」(LOST ZOO dodo〔http://lostzoo.com/animals/001_dodo1.html〕より引用)
1865 年にルイス・キャロルが『不思議の国のアリス』で取り上げたことで有名になったドードーに関する情報は諸説あり、素人の私から説明するのはとても難しい。ぜひ田井氏のwebsite『LOST ZOO』をご覧ください。

帽子PIN ¥13,000 + tax

ドードーしかり、《Motofumi Tai × Môko Kobayashi collaboration》の動物モチーフに関しては、今後、maison des perles WEBSHOPと田井氏とのコラボイベント時にご購入いただけるため、ぜひお見逃しなく。(今後のイベントに関してはSNSやwebsiteのお知らせにて告知予定)(向田)

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田井基文(たい・もとふみ)
『どうぶつのくに』発行人・編集長、かつ専属写真家。1979年大阪生まれ。
早稲田大学法学部を卒業後、広告業界にてキャリアをスタートし、MOMOSE DESIGNを設立。
動物園や水族館の広告やサイン・グッズデザインの傍ら、
『どうぶつのくに』ほか様々な関係書籍の企画や制作、発行人ならびに編集長を務める。
公益社団法人日本写真家協会正会員として、世界中の動物園水族館で撮影した作品プロジェクト『KIDZOO』が国内外で巡回写真展開催中。
また、動物園・水族館専門のコンサルタントとしても活躍中。

田井基文公式サイト
http://motofumitai.com
『どうぶつのくに』公式サイト
http://www.doubutsu-no-kuni.net
田井基文Instagram
https://www.instagram.com/motofumitai/
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明けましておめでとうございます。

今年のペルルは10年目に突入します。
1人で始めたメゾンデペルルですが、良いスタッフと良い場所に恵まれて少しづつ大きくなりました。何もかも初めてで日々新鮮で、みんなで話し合いながら成長してきたと思います。いつも応援して下さるお客様、そして取引先の皆様に支えて頂いている事とても感謝しております。まだまだ沢山の課題がありますが、手作りの素晴らしさや、作る事の楽しさを物づくりを通してペルルなりの方法でより多くの皆様に伝えていく一年にできればと思っております。そして私たちスタッフも楽しみながら進んで行けたらと思っております。

10周年という事で、少しいつもとは違う企画も考えていこうと思っております。そんな一年楽しみです。

皆様にとって素敵な一年になります様に!本年もどうぞ宜しくお願い致します

小林モー子




花と雨

シャンパン ¥26,000 + tax

街並みが変わった。目まぐるしいスピードで解体、構築される都心の光景とは打って変わって、帰郷すると一見代わり映えしない風景に胸を撫で下ろす。緑生い茂る山並みに潮の香り、畳の匂いがする長屋、昔から馴染みの洋食屋さんやたばこで黄ばんだ壁紙の純喫茶…
日々の生活の一部にあると、そのような恩恵はBGMのように暮らしの中に自然と溶け込み見落としがちなもの。代わり映えしないと言うと少しネガティブに聞こえてしまうかもしれないけれども、昔の街並みや色、暖かさや香りを現代に遺すことは想像以上に難しいことだなあと年末に帰郷した際に感じた。手が加えられていないものや大きな変革で今があるものも勿論ある。しかし、昔から姿、形を変えることなく在る(変わっていないように見える)ものの多くは、日々の努力や小さな変化と小さな躍進の積み重ねで現代に遺っており、それらが確かな「定番」になっている。

2020年、今年でmaison des perles(メゾン・デ・ペルル)は10周年を迎える。デザイナー小林モー子がフランスより帰国後、オートクチュール刺繍アクセサリーブランド「Môko Kobayashi」としての歩みを進めてきて10年目になる。「Môko Kobayashi」として歩み出すきっかけになったのは、2009年の冬に開催された仙台のセレクトショップでのイベント。そのイベントで登場し、現在の原型ともなるアクセサリーの一つが、今回ご紹介する「シャンパンとグラス」ブローチだ。シャンパンボトルからグラスがゆらゆらと揺れ、瞬間を捉えたモチーフ。使用しているヴィンテージビーズや加工方法など少しづつ小さな変革を遂げ、当時から今なおMôko Kobayashiの中でも人気のアクセサリー。女性の胸元では優美に輝き存在感が出て、男性がつければ粋でスマートさが増す。「定番」であるということは、実像以上に奥行きがあるものなのかもしれない。

メゾン・デ・ペルルの刺繍 Au Fil des Perles」 ¥2,600 + tax

これまでの小林モー子、メゾン・デ・ペルルの経緯など深く知りたい方は、小林モー子著「Au fil des perles メゾン・デ・ペルル」(p.89参照)や小林モー子BLOG(2009.11)をぜひご覧下さい。WEBSHOP BLOGは通常は6の付く日にアップ予定で、六日の菖蒲、十日の菊という言葉はございますが、、
八日に雨降りゃブログ書く感じで本日になりました。子年だけにネズミの恩返しのごとく、少しでも愉しんでいただけるよう綴ってまいります。本年もどうぞよろしくお願い致します。(向田)


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猫とラブレター

デート ¥28,000 + tax

12月24日17時45分、足早に仕事を切り上げて表参道駅で恋人と待ち合わせ。帰宅してロウソクに火を灯し、ロートシルトを片手に早朝に仕込んでいた七面鳥やクリスマスケーキを一緒に食べる。幸せだねなんて二人で笑い合い、プレゼント交換をして….
なんてドラマみたいなクリスマスイヴは当然なくって、ペルルアトリエでは刺繍や大掃除が続いた(続いている)のです。
ああ、猫の手も借りたいとはこのことか!と一人ツッコミを入れ、師走を感じています。

「wao」PIN ¥12,500 + tax

皆さんはどのようなクリスマスを過ごされたのでしょう。現実はなかなか理想(理想なんてないのだけれど)とは異なり、私は帰宅後にひとり岩井俊二の小説ラブレターを読み返し、藤井樹のことを考えたり、中学時代の席替えで隣が気になる相手になってドキドキしたり、おはようなんてささいなことで嬉しくなったり、そんな遠い記憶を辿ったりもしました。そんな今日も、そういえば最近手紙を書いていないなあと、ハッとしつつブログを認めるのです。日常は思ったよりも早く過ぎてゆくけれど、どの地点の自分も、自分の記憶も、点で終わってはいなくて、一続きの線になっていて今の自分が形成されているなと師走のセカセカとした時期だからこそ思うのです。

そんな2019年の最後にご紹介するのは、日常の一コマを切り取った「街角シリーズ」より2016年に登場した『デート』。
シリーズで6種類登場したモチーフの中で大人気の『ショッピング』を横目に、WEBSHOPで彼は相手を待っています。
そんな彼が最初に手紙を認めるならきっとこう書くんじゃないかな、「拝啓、待ち合わせ様。 お元気ですか?私は元気です。 デート」と。
催事でも次第に登場が少なってきた街角シリーズですので、ぜひこの機会に彼を胸元につけお出かけを楽しんでみてください。
11月から始まったWEBSHOP BLOGですが、2020年もマイペースに続けてゆきます。今日も最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。2020年はアクセサリーは勿論、kit、材料などもモノに纏わる事柄を絡めてご紹介します。駄文ですが少しでもほくそ笑んでいただき、ちょっとした会話のきっかけになることができれば本望です。2020年もどうぞよろしくお願い致します。(向田)




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二十億光年の孤独とエトワール

エトワール : ¥25,000 + tax


一時間ほど前に死んだ老いた善人が 特派の二輪車(チャリオット)に乗って 亜成層圏のあたりを上昇している

一時間ほど後に生まれる子供が こうのとりにまたがって 亜成層圏のあたりを降下している
オリムポスでは 
ミス・クロソー ミス・ラキシス ミス・アトロポスの三人が コオヒイを飲みながら テレヴィジョンでそれをみている
トウキョウでは
ひとりの詩人が お祈りをしながら 星空のスクリーンに それをみた

上の文は、1952年に刊行された谷川俊太郎処女作『二十億光年の孤独』の中の「夜」という詩だ。
戦後から7年、当時の東京から見える空はどのようなものだったのだろうかと、この詩を読みながら私は思う。現在は東京の空を眺めても、都会の環境から、視覚(明順応と暗順応)の都合上、星をなかなか見ることが出来ない。街灯一つない田舎のそれに比べると雲泥の差がある。つまり、たとえ遠くに輝く星(光)がいかに本質的に輝くものであっても、近くにある光は魅力的で眩しく、遠くにある光は暗く感じるのだ。

『エトワール』ブローチは2010年に登場し、Môko Kobayashiの中でも定番のアクセサリーだ。五つの星から、一つ星がゆらりと降り注ぐそれは、冬のコートやスカーフの上からも一際存在感が出る。今は、ファッションにせよ、日用品にせよ、人の手が加わらずに作られ安価な類似品が購入できる時代だ。人それぞれの自由だが、そんな時代だからこそ、一点一点、人の経験や手の感覚で紡がれた永く愛してゆけるものを私は選択してゆきたいと、上の詩を読みながら強く思ったのだ。(向田)



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